土曜日のこと。
夕方、ひとり会社で必死にPCの空き箱整理をしていたら、くどーちゃん からメールが来た。
「今夜、吉祥寺の”みすず”に行きますが如何ですか?」。
”みすず”とは吉祥寺の焼き鳥屋なのだが、くどーちゃんが若いときからの行きつけの店である。
一度、誘われて tom さんと3人で来たことがある。
焼き鳥は天下一品で、また連れて行ってくれとせがんでいたので、お誘いがきたというわけ。
場所は「中道商店街」。
昔、この並びにブラックミュージックファンなら誰もが知っている、伝説の「芽瑠璃堂」があった。
狭い店内にコアなレコードがたくさん。よく通ったものだ。
で、「みすず」はその手前になるのだろうか?
ずいぶんと風景が変わってしまってよくわからない。
昔、レバー焼きの食べれなかったくどーちゃんが、嘘のようにむしゃぶりついたという「レバーのあま焼き」。
特にメニューにはないのだが、「あま焼き」と頼むと中が生の状態のほどよい半生のレバーが出てくる。
塩で6本。このあと、タレで4本頼んだ。
「はつ」と「かしら」。
古くからの老舗の焼き鳥屋さん。
美味です。
写真はありませんが、「トマチュー」がメニューに。
焼酎のトマトジュース割り。若いころよく飲んだが、最近お洒落なチューハイは増えたものの、このトマトジュース割にはとんとお目にかからない。
私に内緒で「みすず」へ行ったときのくどーちゃんのブログはこちら。
高校生だった頃、阿佐ヶ谷の “Cadillac Baby” というブルースのレコードを聴かせてくれるお店に、学校を途中で抜け出しよく通っていた。
このお店のことはまたいつか詳しく書きたいと思うが、現在もオーナーが代わり “Cheker Board”(チェッカー・ボード)という名前でブルースのお店を続けているようだ。30年以上同じ場所でブルースが聴けるなんて凄い話かもしれない。
当時13時開店から9時間くらいカウンターに座り続け、ひたすらレコードを聴きまくるという、ある意味「お金が落ちない」客であったが、こちらとすればこういう場所じゃなきゃブルースが聴けないわけで、いくらニューミュージック・マガジン誌やザ・ブルース誌を読んでも、チャーリー・パットンがどんな声なのか、マット・マーフィがどんなギターを弾くのか、知る由もなかった。
そんな私に業を煮やしたマスターのヤッさんが、「伊藤くんさ、コレ聴いて何にも感じなかったらもう来なくていいよ」と投げやりに聴かせてくれたのが “O.V.ライト” だった。それまで、ソウルがかかるとマンガを読んでた私の態度にムカついていたんだろう。
で、聴かされたLP ”A NICKEL AND A NAIL AND THE ACE OF SPADES”。まだ、ブルースの「ブ」の字くらいしか入門できていない高校生は、当然の如くKOされ、サザン・ソウルの門も叩いてしまったのであった。
この翌日、同じように学校を抜け出し、吉祥寺の芽瑠璃堂で”Memphis Unlimited” を購入しキャデラックへ直行した私を待っていたのが “James Carr”だった。
な、な、なんて凄い声だ!まだ、オーティスもサム・クックもきちんと聴いていない高校生はコレクターズ・アイテム・ナンバーワンのソウルにぶっ飛んだ。
幸いにして、そのすぐ後に 日本のマイナー・レーベルの草分け “Vivid Sound” がGOLDWAXの権利を得て、あの1枚ウン万円の “James Carr / You Got My Mind Messed Up” が2300円で購入できることになった。買いましたね。発売日に。
その中でも最高に気に入ったのが、この”Love Attack”。最後フェイドアウトされるのに、ヴォーカルだけがずっと聴こえる。すげぇパワーだ。
いまでこそ「ヤフオク」に代表されるオークションは周りでも大流行だが、30年前に初めて参加したレコード・オークションでドリルホール盤だがこの曲のシングル盤を手に入れた。
嬉しかったよー!
「お宝」のページを作った。
1980年代に来日した方々のサインだ。
あれから、20〜30年経つ。半数くらいの人たちは、天国へ旅立っている。
そうだ、”DIRTY DOZEN BRASS BAND” のサインもあったけ。
今度、アップしなきゃ。
たしかTシャツにサインしてもらったな。
私はその昔、「ブルースTシャツの帝王」だった。
さすがに経年劣化というか、白いシャツは黄ばんだりしてほとんど処分してしまったが。
写真でも残してあれば「ブルースTシャツ編」ということで、もう1ページ出来たのに。
高校生のとき、最初に買ったのがJames Carr のTシャツ。
そんなの着るヤツも着るヤツだが、作る人がいるというのもすごい。
まだ吉祥寺の店舗しかなかった「芽瑠璃堂」さんにはずいぶんお世話になりました。